建物は新築時や増改築時に登記するのが一般的ですが、中には登記がされていない「未登記建物」も存在します。
このような建物でも、いざ売却を考えた際に、スムーズに進められるのか、どのような注意点があるのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。
未登記の建物が不動産市場でどのように扱われるのか、その実情と売却に向けた方法について解説します。

未登記建物は売却できる?

法律上は可能

法律上、未登記の建物であっても売買契約を有効に成立させることは可能です。
建物の所有権そのものが法的に否定されるわけではなく、事実上の所有権があれば、契約と引き渡しによって買主に所有権が移転します。
しかし、これはあくまで契約上の話であり、第三者に対してその所有権を主張するためには登記が不可欠となります。

現実には売却が難しい

未登記の建物は、現実には売却が難しいのが実情です。
主な理由として、買主が住宅ローンを利用できないことが挙げられます。
金融機関は、登記簿に建物の情報がないと担保価値を正確に把握できず、抵当権を設定できないため、原則として融資ができません。
また、登記簿上に所有者情報がないため、売主が本当にその建物の所有者であるか証明することが難しく、二重譲渡などのリスクから買主の不安を招きます。
買主にとっては多くのリスクを伴う取引となります。

未登記建物の売却方法

登記してから売却

未登記建物を売却する最も一般的で安全な方法は、売却前に所定の登記を済ませることです。
まず、建物の存在を登記簿に登録する「建物表題登記」、次に建物の所有者を明らかにする「所有権保存登記」を行います。
これらの登記が完了すれば、正式な登記済み建物として扱われ、買主への所有権移転登記が可能になります。
この手続きは、土地家屋調査士や司法書士といった専門家に依頼するのが一般的ですが、費用と時間がかかります。

専門業者へ売却

未登記建物の取引に慣れた専門の不動産買取業者へ売却する方法もあります。
専門業者は、登記の手間や費用を負担してくれる前提で物件を買い取ることが多く、売主の負担を軽減できます。
売主は必要書類の準備程度で済み、比較的スピーディーに現金化できるというメリットがあります。
未登記建物の扱いに精通しているため、リスクを抑えつつ確実に売却したい場合に有効な選択肢となります。

家屋を解体して売却

建物の老朽化が著しい場合などは、家屋を解体して更地として土地を売却する方法も考えられます。
建物を解体すれば登記の必要はありませんが、解体には高額な費用がかかります。
また、解体しても土地が必ず売却できるとは限らず、売却できなかった場合には、住宅用地特例の適用が解除され、土地の固定資産税が大幅に高くなるリスクも伴います。
そのため、安易な選択肢とは言えません。

まとめ

未登記の建物は、法律上は売却が可能ですが、買主が住宅ローンを利用できない、所有権の証明が困難といったリスクから、一般市場での売却は難しいのが実情です。
売却にあたっては、事前に建物表題登記や所有権保存登記を済ませるのが最も安全な方法ですが、費用と手間がかかります。
登記の手間を省きたい場合は、未登記建物の取引に精通した専門業者への売却や、家屋を解体して土地として売却する方法もあります。
いずれの方法を選ぶにしても、専門家への相談や契約内容を慎重に確認することが、トラブル回避のために重要です。

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