相続が発生すると、遺産整理と並行して様々な手続きや税金について確認が必要です。
中でも、不動産を相続した場合、固定資産税はどうなるのか、誰がいつまでに支払う義務があるのかといった疑問が生じがちです。
住み続ける場合も、売却する場合も、税金の負担は避けて通れません。
今回は、相続した不動産にかかる固定資産税について、知っておくべき基本知識と手続きの流れを解説します。

相続不動産の固定資産税は誰が払う

1月1日時点の所有者が納税義務者

固定資産税は、毎年1月1日時点の不動産所有者に対して課税されます。
これは、固定資産税の「賦課期日」が1月1日であるためです。
たとえ年の途中で不動産を売却したり、所有者が亡くなったりしても、その年の1月1日時点で所有者であった人が納税義務者となります。

所有者死亡時は相続人が義務を継承する

不動産の所有者が亡くなり相続が発生した場合、その方に課せられていた固定資産税の納税義務は、原則として相続人に引き継がれます。
相続が発生したからといって、固定資産税が免除されるわけではありません。
不動産の所有権移転登記が完了するまでの間は、現所有者である相続人等が納税義務を負うことになります。
なお、実務上は相続人等の中から代表者を定め、その方宛てに納税通知書が送付されるケースが一般的です。

相続不動産の固定資産税額確認と納付手続き

納税通知書や公課証明書で税額を確認する

固定資産税額を確認する最も一般的な方法は、市区町村(東京23区は都税事務所)から送付される「納税通知書」を確認することです。
この通知書には、課税標準額や税率、納税額などが記載されています。
もし納税通知書が見当たらない場合でも、相続人であれば役所で「固定資産公課証明書」を取得することで税額を確認できます。
この証明書には、固定資産税評価額や課税標準額といった詳細な情報も記載されています。
証明書を取得するには、故人の死亡と相続関係を証明する戸籍謄本や除籍謄本などが必要となる場合があります。

役所への申告や名義変更手続きを行う

相続した不動産について、固定資産税の納税義務が生じている場合、速やかに必要な手続きを行うことが重要です。
まず、不動産の所有権を相続人に移転させるための相続登記(不動産登記簿の名義変更)を行います。
これにより、法的な所有者が明確になります。
また、登記簿の名義変更が完了するまでの間や、遺産分割協議が未了の場合などは、「現所有者申告」を役所に行う必要があります。
これにより、市区町村は新しい納税義務者を把握し、正しく課税できるようになります。
これらの手続きを怠ると、予期せぬ課税やトラブルにつながる可能性があるため、専門家への相談も検討すると良いでしょう。

まとめ

相続した不動産の固定資産税は、1月1日時点の所有者に課税されるのが原則ですが、所有者が亡くなった場合は相続人がその納税義務を継承します。
税額の確認は、送付される納税通知書や、役所で取得できる固定資産公課証明書を通じて行えます。
また、相続した不動産については、登記簿の名義変更や現所有者申告といった手続きを速やかに行うことが、後々のトラブルを防ぐ上で非常に重要です。
これらの手続きを適切に進めることで、安心して不動産を管理・活用していくことができます。

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